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舞台芸能と動画文化の親和 
一昨日、こちらでパネルディスカッションをさせて頂きました。

パフォーマンスビジネスの未来
かお



パネラー皆様、面白い活動をしている方々で、お話する機会を頂けたのは非常にありがたいことでした。自分としても、昨年から一貫して「有料配信」を推し進めてきたことで思考を整理する良い機会となりました。
実は、二人会『信』を終え、異の世界を終え、配信回数を重ね、かつて考えていたことから軌道修正の必要を感じています。

パネルディスカッションで話した内容をここにまとめ、外部にプレゼンする資料として残しておこうと思いますw


○概要
舞台芸の実演のみでは大きな収入にするのが難しく、常に客席数(キャパ)の設定に悩まされる。
実演を有料で配信することで、実演コストを従来通りに抑えながら収入を大きくすることが可能となる。
望ましい販売方法としては
 ①舞台興行を無料配信する
 ②配信後に少額の寄付を募る
 ③寄付を頂けた方に、視聴可能な付帯動画・DL可能なPDFなどを配布する

と結論づけた。


○動画の形態別の特徴
動画は大別すると「投稿」と「配信」がある。
投稿動画は3分~5分程がもっとも良く親しまれており、インスタントに楽しめるため、関心が無い層にまで話題が広がりやすい。逆に「1時間ショーをまるごと投稿」などは大きなヒットにつながりにくい。
配信は実際にやっているのをリアルタイムに生放送として流す形態。放送終了後にタイムシフトで視聴できるようになるなど、配信後は投稿された動画と同じ形になる場合がしばしばある。
投稿も配信も、動画投稿サイトにおいては無料視聴が大半であり、有料視聴というのはまだ一般的になっていない。


○舞台配信の例
2011年1月上旬「ニコニコミュージカル 東方見聞録」
 ・リアル来場 チケット代3,500円 約2,600人
 ・ネット来場 チケット代1,000円 約4,400有料視聴(課金者の数がこれ)

2011年7月18日「ニコファーレこけら落とし」
無料であったが、ネット来場 約700,000視聴

2012年4月28、29日「ニコニコ超パーティ」
 ・リアル来場 チケット代約5,000-7,000円 約10,000人
 ・ネット来場 約900,000視聴(ただし課金者数は不明)


○舞台配信のメリット
 1. 客席を際限なく逐次増やせる
 2. 時間・住まいが合わない客を動員できる
 3. 関心が薄い層にお試しで見てもらえる
  →舞台配信は未来に大きなチャンスがある!
補足)
リアル入場では、芸の寸法によってそもそも1回に見せられる客数に限度がある。手先の技を見せるタイプの芸で、3,000人に一度に見せるのは難しい。人気があって10,000人動員できる芸人であっても、500人を20回まわすとなると、興行リスクが上がり、収入に比して支出も大きくなる。
ネットであれば、席数の拡大は数十万同時アクセスくらいまで逐次増やせるため、「最初から大きな会場を借りる」リスクが無い。
リアル入場で無理のない集客をし、溢れた余剰分や地方在住のお客様にネットで楽しんで頂くことで配信費用を上回る収入が得られれば、興行コストを変えずに興行収入を大きくできるのでは、と期待している。


○配信プラットフォーム
動画投稿サイト、動画配信サイトはいくつかある。「有料配信」を考えた場合は、コミュニティの結束力が高いところ、課金動線が出来ていて「ユーザが動画にお金を払う」文化を持っているところが望ましい。

晃太郎はこれはニコニコ動画に一日の長があると思っている。

ニコニコ動画は、各種サービスに使えるデポジットのコインをワンクリックで支払える、あるいは携帯使用料からの引き落としでできる。入金は、カード、Webmoney、コンビニ決済にも対応している。多くのコンテンツが実際に有料で視聴されている、などの点が優れている。
余談であるが、配信は生放送、つまりライブである。コメント文化は、同時に皆で見ているライブ感・一体感を生み、劇場で見るのとはまた異なる楽しみを持てる。これもニコニコ動画ならでは、である。


○YAFチャンネルの設立
公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団(YAF)様に働きかけ、2011年にYAFチャンネルを設立して頂いた。昨年は「YAF様所有の施設にて、チャンネルの配信権をお借りできる」という所を実現。今年は「施設がどこであれ、一定のレギュレーションをクリアした芸能内容・配信環境であれば配信権をお借りできる」という所を実現した。

ところでSNSの文化において、「アカウントを育てる」という思考は非常に重要だ。発信力・影響力の大きいアカウントを持っていることは、続くコンテンツの発信においてアドバンテージを得る。例として、動画投稿がある。

晃太郎は、自身の投稿によりニコニコ動画内で一定の人気を得ている。杵家七三先生の三味線演奏動画を上げるにあたり、選択肢は2つあった。「晃太郎のアカウントで上げることで初動を伸ばし注目されやすくする」「七三先生のアカウントで上げて(伸びるかどうかは判らないが)地道に七三先生のアカウントのウォッチャーを増やす」だ。前者を選択した結果、確かに大きな話題に持っていくことができ、今では逆に「七三先生の動画を見て晃太郎のアカウントをフォローする」というユーザが少なくない。これによって、晃太郎はその後の動画投稿にアドバンテージを得ることにもなり、自身にとっても有意義な活動となった。

↓この辺ね



同様に、YAFチャンネルは「芸能発信のポータルサイト」になるべきだ。YAF様は非常に大きい力を持った組織で、メジャーな演芸家をコンテンツに変えるポテンシャルを持っている。もし、YAFチャンネルにウォッチャーが増えれば、そこをお借りして興行を打ちたい芸人は増えるだろう。自分の客が少なくてもYAFチャンネルを使えば見てくれる人が多くなる。
そしてこれはYAFチャンネルにとっても利益がある。自前で用意しなくても優良なコンテンツが集まるようになるからだ。つまりこれは芸能の世界のUGC(user-generated content)であり、小さなニコニコ動画だ。

そう考えて、2011年から幾度かに渡り、有料配信に挑戦してみた。


○実績
以下のイベントを主催し、配信を行った。

2011年10月17日 二人会『信』
 ・ネット来場 約4,500人 ネットチケット購入者 約400人 チケット代500円
2012年10月27日 二人会『信』2012
 ・ネット来場 約26,000人 ネットチケット購入者 約130人 チケット代500円
2012年12月10日 異の世界
 ・ネット来場 約4,000人 ネットチケット購入者 約130人 チケット代1,000円

補足)
どの公演も、ドワンゴ様の広報部のご助力を頂き、かなり大きく宣伝して頂いている。特にニコファーレの興行はニコファーレそのものに客がついており(その意味ではYAFチャンネルの未来の姿ともいえる)、非常に多くのご来場を頂いた。しかし、ご覧の通り、25,800人はすぐに帰ってしまったということだ。残念である。
異の世界も、京極先生の看板に加え、司会をお願いしたスパ帝(西村裕)さんはニコニコ動画上でも大変人気な方で、随分と集客を助けて下さっている。しかしながら、ネットで見る層というのはそうまで大きくならなかった。これは値段が理由ではないと思っている。


○有料配信の再検討
有料配信で成功するケースというのはどういうケースだろう。多くの場合、TVで活躍する人気のタレントが出る場合。あるいはネット上での人気の方が出る場合。いずれの場合も、すでに内容・人物を「知っている」お客さまが来る、ということだ。
結局の所、安かろうが高かろうが内容の判らないものには視聴者は事前にお金を払わない。舞台を世界中に配信するからといって、世界中の人が見てくれるわけではない。

本稿の始めに
 1. 客席を際限なく逐次増やせる
 2. 時間・住まいが合わない客を動員できる
 3. 関心が薄い層にお試しで見てもらえる
と記したが、実際のところ、1と2は確かに有料視聴のメリットであるが、3は無料の場合のみ受けられる恩恵だ。また、そもそも関心が薄い層を配信番組の入口まで誘導する仕組み作りは、別の課題だということになる。

つまり。

有料配信には確かに可能性があるが、それは「元々劇場キャパを超えて大きく集客できるほどメジャーな芸人」が成功できるのであって、いわば有料配信を買ってくれる実数は「なんらかの都合で舞台に来られなかったお客様の数」、というだけにすぎないのではないか。


○試算
ところで、配信にはどのくらい費用が掛かるのか。
ノートPCと配信専用スタッフ1名&ビデオカメラ1名、が最小構成で、縁故を頼るか上手なアマチュアに頼み込めば約100,000円ほどあれば実現する。
ネットチケットについては、サーバ維持費や配信経費に約50%が掛かる。
つまり、500円の視聴であれば400人の集客。1,000円の視聴であれば200人の集客で配信費用を賄え、それ以上集められれば収益になる。
先の仮説に基づくなら、「劇場を満杯にする+ネット上で400人集められる芸人」なら、配信費用はペイできることになる。このハードル、低くは無いと感じている。
配信によって大きな利益を上げている芸人像を見せなければ後続は続かない。手は無いだろうか。


○無料視聴で関心を集めて内容評価で支払いを頂く
すでに成功している芸人にとっては有料視聴はそのまま使いやすい。しかし、まだ成長途中にある芸人が有効に使うには、宣伝の側面と収入の側面を両立させるのが良いやり方だろう。

では、無料で呼び込んで、内容を見てもらった上でお支払い頂く、という形はどうだろう。いわば投げ銭。かつてはこれはとても成功しえない文化だった。理由としては快適な視聴環境がなかったことと、なにより支払いが非常に煩雑であったことだが、今ならばこれはどちらもクリアできる。

投げ銭機能の実装はずいぶん前からネット上で上がっては消えている。嫌儲、というのがキーワードだ。少なくとも現時点では直接お金を払える仕組みの投げ銭というのは機能として無いし、望むべきではないと判断している。

ここで、「寄付を募る。寄付を頂けた方に舞台配信の内容を補足する追加コンテンツを配布する」というのが最良解、と考えた。(蛇足だが、「追加コンテンツを買ってもらう」ではない。あくまでも寄付への謝礼)

寄付行為の手間がかからなくて、寄付の謝礼を配布するのに手間がかからないのであれば、これは成功する可能性がある。是非やってみたいと思う。


○総括
今後の有料配信シーンはこうすると良いと思う。
 ①舞台興行を無料配信する
 ②配信後に少額の寄付を募る
 ③寄付を頂けた方に、視聴可能な付帯動画・DL可能なPDFなどを配布する

ニコニコチャンネルを使って舞台配信を行い、興行後に事前に投稿しておいた「有料動画」に誘導して寄付を募るのが妥当だろう。有料動画の中で、その舞台の解説や曲目の解説など付加価値が伝えられれば良いし、場合によって動画内でURLを示して楽譜や壁紙を配布することもできるかもしれない。
この方法であれば、ニコニコポイントを使ってワンクリックで「寄付」ができ、追加コンテンツがあるため寄付へのモチベーションも上がる。



芸能をやっていて、トッププレイヤーになっても指導の収入のウェイトが大きい場合や、グッズ販売で糊口をしのがなければいけない場合がある。これは不幸だ。本芸たる芸を舞台でやり続け、それを大きな収入に変えられるモデルが作れれば、それは芸能全体の追い風になる。このアクションを進めるのは芸能全体の利益になると信じている。

YAFチャンネルは相談次第で配信チャンネルをお借りできる。芸人に関心を持って頂けたら幸いだ。



…と、まあ、まとめたらすっごい退屈で長い文章になっちゃいましたね。
最後までお付き合いいただいてありがとーございます。

上記内容を、さらに濃ゆい内容にして講義おこないまーす。是非リアルで、ネットで、ご覧頂きたく!


あざみ野カレッジ
「舞台芸能とネット動画文化の親和」
2013年2月9日(土) 13:30-15:30
参加費500円
応募〆切 1/26
http://artazamino.jp/citizen-participation/azamino-college/



あと判ってるな?冬コミは3日目 西”こ”-19a サークル『和妻悉皆屋』 ですよ?
収録曲は
 1. 傷林果 (演奏ver)
 2. あなたの街の怪事件 (演奏ver 再録版)
 3. 法界唯心 (演奏ver)
 4. 綾吊メドレヰ (演奏ver)
 5. 傷林果 (MIDI ver)
 6. あなたの街の怪事件 (MIDI ver)
 7. 法界唯心 (MIDI ver)
 8. 綾吊メドレヰ (MIDI ver)
お値段は600円なりー。

701797394.png


最後まで読んだら宣伝!/(^q^)\ このあたりが手妻師クオリティ!/(^q^)\
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